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訪問看護の現場から

看護現場の豆知識

2021.2.05
「報告・連絡・相談」を正しく行うためには?⑦

毎月、セコム訪問看護ステーションで取り組んでいる「ISBARC」のトレーニングを少しご紹介します!

※ISBARCとは?
正しく「報告・連絡・相談」を行うためのコミュニケーションツール
「I:報告者」「S:状況」「B:背景」「A:判断」「R:提案」「C:指示の再確認」を意識して伝えます。

■今月のトレーニング

・Aさんの状況
85歳女性で独居、腰椎圧迫骨折で入院し、退院したばかり
・Aさんのお宅を訪問すると、Aさんが廊下で座り込んでいた
・床の置いてあるものを取ろうとしたところ、ふらつき座り込んで立てなくなってしまったとのこと
・入院中からのAさんの移動時の様子
介助で立ち上がり、四点杖を使用してもふらつきがあり、壁や部屋に置いてあるものに手をつきながら歩行していた
・バイタルサインの異常はなく、打撲や痛みもない
・入院により筋力が低下し、転倒のリスクが高いため、手すりや歩行器などの使用をAさんに勧めたところ、たまたま立てなかっただけであり、何も変えなくてよいとの返答
・上記をケアマネジャーに相談したい

皆さんはどのように報告しますか?
セコム訪問看護ステーションでは、「I:報告者」「S:状況」「B:背景」「A:判断」「R:提案」「C:指示の再確認」を意識して、各ステーションで報告方法についてカンファレンスを行いました。

●カンファレンスを実施してみて、このような声が聞かれました
・看護師側から一方的に依頼をするのではなく、ケアマネジャーの意向を尊重する内容に工夫する必要がある
・他職種との情報共有時には、共有内容を簡潔にしすぎず、看護師が考えていることを一つずつ丁寧に伝える工夫が必要

■今回のトレーニングのポイントについて

今回の相談は、初回訪問時の状況を報告し、ADLや住環境を把握した上で、退院後自宅で安全に過ごすための環境整備や福祉用具の提案と、「何もかえなくていい」という利用者への対応方法についてです。
転倒のリスクがあるため、看護師は早急に福祉用具の導入が必要と考え、Aさんに提案してみましたが、同意は得られませんでした。ケアマネジャーに報告する際に、身体状況と福祉用具導入の提案、本人の反応を伝えて、「後はお願いします」だけでなく、「○○をしてほしい」「一緒に対応を考えてほしい」「ケアマネジャーからも伝えてほしい」など具体的な提案ができるといいと思います。