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訪問看護の現場から

看護現場の豆知識

2020.7.20
認定看護師コラム「マスクで遮られるコミュニケーション」

今回はセコム訪問看護ステーションの認定看護師によるコラムをご紹介します!



『マスクで遮られるコミュニケーション』

まだまだ収まる気配のない新型コロナウイルス感染症の感染拡大予防のため、「新しい生活様式」が求められています。
新しい生活様式における日常ではマスク着用が前提となり、看護ケアの現場では、多くの情報が「伝えにくく・伝わりにくく」なります。


化学療法を継続している利用者Aさんは、難聴です。日々聴こえ具合は変わるものの、ケアの最中も、なんとか会話が成り立っている状態でした。


そんな中、緊急事態宣言が出た頃より、クラスターが発生した地域にお住まいのこともあり、化学療法の通院もままならず、ご本人の不安や緊張感も高まっている様子でした。 ところがマスクをしているため、顔の半分が隠れてしまい表情も読み取りにくい状況。
声がこもってしまい、聴こえにくさが増し、訪問看護師の問いかけにも曖昧に答えることが多くなっていました。
また、娘さんが在宅勤務をされていたため、訪問時のAさんとのコミュニケーションも家族に頼りがちに。そんな中、Aさんは抗がん剤の副作用による症状が増悪。今後の経過やご本人の思いも聞き取りたい...。


この状況を変えるべく、ステーション内カンファレンスにおいて、Aさんのこの状況を共有し、何ができるかを話し合いました。そして、いかに普段からお互いの口元や表情を見ながら、多くの情報を交換していたかに気付きました。
マスクによって遮られるご利用者やそのご家族とのコミュニケーションという課題を、どのようにして解決するのか。この件に関しては、「シームレスのフェイスシールドを装着する」という対策を取りました。
感染予防に注力しがちな日々...、それだけではなく、常に工夫と変化に対応できる感度を持ち続けたいものです。