S.H.さん

INTERVIEW

学びを実践に。
一人ひとりに適した看護を
目指し研鑽を続ける

S.H. | 訪問看護師 | 常勤/中途入社

PROFILE

大学病院で4年間勤務し、泌尿器外科・耳鼻科・救急医療科の混合病棟で経験を積む。患者が次々入れ替わり、深い関わりが持てない中、自宅での生活をイメージできないまま退院指導を行っていたことに気づき、在宅医療の現場を見てみたいと思って訪問看護師を目指した。

転職を決意したきっかけについてお聞かせください。

小学生の頃、祖母の入院先で優しい看護師さんに出会い、私もあの人のようになりたいと思いました。理想を抱いて大学病院で働き始めたものの、病棟での日々は慌ただしく、業務をこなすだけで精一杯でした。いつしか、患者さんと腰を据えて向き合うことに難しさを感じるようになってしまいました。

糖尿病の患者さんには、退院前にインスリンの自己注射の指導を行うことが多いのですが、ある時、どの患者さんにも同じように「6時、12時、18時に注射をしてくださいね」と、事務的な指導を行っている自分に気がつきました。その結果、ご自宅で体調管理がうまくできず、再び入院される患者さんもいるのではないかと、深く反省しました。

このことをきっかけに、患者さん一人ひとりの生活に合わせた看護をしたいと思うようになり、転職を決めました。セコム訪問看護ステーションを選んだ決め手は、研修制度が充実していたからです。看護師経験が浅いことに不安を感じていましたが、セコム訪問看護ステーションは看護技術の研修だけでなく介護保険制度などの研修も充実しており、この会社なら学びながらステップアップしていけると期待を抱きました。

画像セット1
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入社時と比べて成長したと感じる点はありますか?

入社した当時は、訪問時間の中で決められたケアをこなすことにばかり意識が向いていました。しかし今では、ご利用者のお話を聞いたり、体調や生活の状況をじっくり観察して看護計画を立てたりすることもできるようになったと感じています。

訪問看護は、時には十数年にわたって訪問を行うなど、ご利用者一人ひとりと関わる期間が長くなることがあります。そのため、ご利用者やご家族と信頼関係を築き、安心して頼ってもらえる雰囲気を作ることが何より大切です。訪問の際に、私自身がいつも意識しているのは、ご利用者と目線の高さを合わせて対話をすることです。ご利用者が座っていたら、同じように座って話すことで、お互いの表情がよく見え、その方の思いを汲み取りやすくなります。

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スキルアップに向けて取り組んでいることがあれば教えてください。

会社のスキルアップ制度の一つである認定看護師資格取得助成制度を利用し、認知症看護認定看護師の資格取得を目指して認定看護師教育課程に通っています。訪問看護のご利用者の中には認知症を患っている方も多く、より確かな知識を持って対応したいと考えていたところ、上司から「認定看護師の資格取得を目指してみたら?」と背中を押していただきました。

認定看護師教育課程では、認知症の病態生理だけでなく、ケーススタディを通じて、ご利用者一人ひとりに適した介入方法も学びます。これまで感覚的に対応していたケースでも、一度立ち止まって理論的に対応できるようになるなど、日々の訪問の中で、学びを実践に活かせていると感じる場面も多いです。

認知症は進行性の疾患であり、ご利用者の変化に合わせたケアが求められます。今後は、認知症ケアの知識をさらに深め、地域の中で「認知症ケアならあなた」と言われるくらい、専門性を深めていくことを目指したいです。

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